4℃の話

 こんにちは、菅長です。

 10年ぶりの大寒波とのことですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。比較的温暖な気候である姫路市内でも雪が積もりました。雪が降って2日たった今朝も、特に建物の北側の路面には雪が残ってたり凍ってたりしているので通勤中の車がかなり安全運転されていました。

 不動産においてこのような寒波のときに怖いのが水道管の凍結です。水道管が凍結すると、単純に水が出なくなるので生活が困ってしまいます。なにより凍結により水道管が破裂し、例えば床下が水浸しになると復旧も大変です。(水道管の凍結対策についてはテレビのニュースやワイドショーでたくさん解説されているので割愛します。)

 ところで、水が凍結すると水道管はなぜ破裂するのでしょうか。

 水は0℃で氷になりますよね。水が氷になると体積が約10%ほど増えるのはご存知でしょうか。同じ重さの水と氷の体積を比べたとき水が100であるのに対して氷は約110となります。なので閉じた水道管の中で水が凍って体積が増えると水道管が耐え切れなくなり破裂するのです。

 ちなみに水が氷になって体積が増える、これを言い換えると同じ体積の水と氷の重さを比べたとき水が100であるのに対して氷は約91となります。実はこれがよくわかる場面を皆さんは身近に体験しています。グラスの中で氷が水に浮いてますよね。氷は水より密度が小さい(つまり同じ体積なら軽い)ので水に浮くのです。

 水は他の液体と異なる性質をもっていて、なんと約4℃で一番体積が減ります(密度が高くなります)。たとえ池の水が凍ったとしても水底には最も密度が高い(同じ体積なら重い)4℃の水が存在するため、魚はその水の中で過ごすことができるそうです。水って面白いですよね。

 温度の単位である「℃」は、「摂氏度」と皆さん学校で習ったと思います。
 この摂氏は何かってことなんですけど、実は、スウェーデンのセルシウス(1701-1744)というカシコ(賢い人)の名前です。
 セルシウスさんは水の凝固点を100度、沸点を0度と提案したそうですが、のちに別のカシコが凝固点を0度、沸点を100度として現在に至るそうです。
 一方、ドイツ人のカシコのファーレンハイトさんは、真水の凝固点を32度、沸点を212度とした「°F」(華氏度)を定義しました。こういう変な単位を常用しているのが(やっぱり)アメリカです。
 その昔日本でも大人気だったアメリカのハードロックバンド「BON JOVI」の2枚目のアルバムのタイトルが「7800°ファーレンハイト」なのですが、これは岩の融点である華氏7800度、つまり岩(ロック)をも溶かす温度が由来だそうです。
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